中国に来てから3週間ほど経ちました。
パリでの手続きに引き続き、忘れないうちに中国に来る際に行った手続きあれこれも簡単にまとめておこうと思います。(*2017−2018年当時。所属は清華大学)
ペーパーワークの最初で準備をしたのは
①学位証明書
ただし、単に自分が博士号を取得した大学に発行してもらえば良いかというとそうではなく、領事館の印鑑を貰わないといけない。自分の場合は出身地が沖縄であったため、最寄りの福岡の領事館に提出して認印をもらいました。最初に福岡の領事館に電話をかけて学位証明書をどのように提出したら良いのか確認を取ったところ、沖縄の場合は「沖縄新華僑華人総会」というのがあって、そちらにお願いしたら代理申請をしてくれるとのことだったのでこれを利用。大体一週間程度で取得できました。ちなみに、これらの作業は当時パリにいた自分が行うことは物理的に無理だったので、全て実家の母に行ってもらいました。
この次に準備したのは
②Proof of employment
これは前職で働いていた機関や契約内容、機関長のサインが書かれた書類。私の場合、前職がパリ天文台だったため、そちらのhuman resouceにお願いして準備してもらいました。これと並行して準備を進めたのが
③健康診断表
パリで健康診査を受けました。ちなみに血液検査、胸部X線、心電図などを受診しました。面倒くさいのは血液検査。laboratory testという色々な項目の検査をしないといけませんでした。(HIVや梅毒検査など)
以上、①ー③の書類の写しを清華大学にメールで送って1ヶ月後くらいに
◯外国高端人材確認函
というバーコードの貼られた書類がメールで届きました。これが届いて初めて、ビザ申請ができます。
ここまではパリにいる間に行った手続きです。
★ビザ申請編
日本に帰国後、ビザ申請の準備をはじめました。私の場合は地元が沖縄ということで、沖縄で手続きを進めました。
ビザ申請は個人でもできるのですが、ビザ申請センターに自分で行くのが難しかったので、代理申請をお願いしました。「中国 ビザ 代理申請」でググったらたくさん代行の会社が出てきます。
普通、中国で働くとなるとZビザを取得する必要があるのですが、私の場合はちょっと特殊でRビザを取得する必要がありました。代理申請の会社はZビザは取り扱っていますが、Rビザの代理申請を取り扱っているところは殆ど無かったので困りましたが、「日中平和観光」という会社はRビザの代理申請も請け負っていたのでそちらにお願いしました。
代理申請に必要なのは、申請書類、パスポート、外国高端人材確認函、証明写真です。申請にかかる料金は普通申請、特急申請など申請にかかる時間によって異なります。私の場合は特急申請を利用したので15000円でした。ちなみに普通申請が4営業日、特急申請が2営業日でビザを取得できます。私の場合、渡航2週間前くらいに申請しましたが無事に間に合いました(とはいえ、余裕を持つためにも渡航1ヶ月前には申請することをオススメします)。
ここまでが中国に渡る前に行った準備です。
★渡航後
さて、渡航後にも色々とやらないといけません。渡航後にやらないといけないことは大きく分けて2つありました。
①清華大学に私の情報を登録
②居留許可証の取得
です。①の手続きには先程の①−③の書類の原本を提出する必要があります。こちらの手続きに関しては秘書の方と一緒に関係部局を回って手続きを進めました。
次に②の手続きですが、こちらはまず自分が住んでいる場所のregistration form(*)を持って公安(警察署)に行く必要があります。日本で言うところの転入届みたいなものです。引っ越しをしたら必ず届け出る必要があるそうです。私の場合はボスと一緒に行きました。
※私の場合、一時的に大学の学生寮に住んでいたので、大学がregistration formを出してくれました。
次に、registration form、パスポート、申請書、大学が用意してくれた諸々の書類を携えて出入国管理局というところに行き、居留許可証申請をします。私の場合、2週間後に取りに来るように言われました。
以上が渡航後に行った(行っている)手続きですが、こちらは秘書の方に手伝ってもらって大学に必要な書類を出してもらいながらやっており、自分では特にすること無く秘書さんに言われたことをやっているだけですので、割と楽です。皆さんも大学の担当者と協力して手続きを進めることになると思います。
△番外編
中国で生活する上で必要不可欠なのが携帯電話。中国では現金による支払いよりもWechat payやAlipayによる電子決済が主流です。そのため、携帯電話を購入してそこにこれらのアプリをインストールする必要があります。携帯電話を購入したりwechatをインストールする際には一人だと中々難しいので、現地の人と一緒にやったほうが良いです。たとえば、携帯電話をアクティベートするためには3人に電話を掛ける必要がありますし、wechatをアクティベートするためには、他にアカウントを持っている人にバーコードををスキャンしてもらう必要があります。
また、電子決済を利用するためには銀行のカードを持っている必要があります。クレジットカードでもできるという話もありますが、ID照会で結局銀行のカードが必要となりました。そのため、中国で口座を開く必要があります。清華大学の場合は幸い、学内に銀行口座があり、給与振込に使われているのは中国建設銀行となっているため、秘書の方と銀行に行き、スムーズに口座を開拓することができました。
また、清華大学ではIDカードが銀行カードに紐づけされているため、自分の給与振り込みの状況などもオンラインで確認できますし、IDカードは食堂で支払いに使えるのですが、こちらも残高が少なくなったら、学内の至る所に設置されているマシンで自分の口座からすぐにチャージすることができます。
以上が、中国に来て3週間程度で行った手続きあれこれです。あと、地味に証明写真提出を求められる機会が多いので、多めに撮っていたほうが良いです。